ABOUT


Sapporo Dance Collective(さっぽろ だんす これくてぃゔ)とはクリエイターが集い、提案、実験、対話し、ダンスを創造する場です。

「ダンスの作家を育てたい」「振付家を札幌から輩出したい」というNPO法人コンカリーニョ理事長・斎藤ちずの呼びかけに応え、羊屋白玉(劇団「指輪ホテル」芸術監督)と札幌在住の6名のダンサーの小さな試演会とディスカッションからスタートした「Sapporo Dance Collective(サッポロダンスコレクティブ)」

2018年12月に第1作品「HOME」を創作発表し、2019年度は、2月29(土)と3月1(日)に予定しています。活動の中で、いくつもの夢と課題を発見し、ダンスをつくる、踊る以外にも、ダンスと観客をつなぐSuKiMaチーム、ダンサーの権利と労働環境に関する勉強会を行うHokkaido Artists Union Studies(略してHAUS)というチームも立ち上がり、探求と実践と分析を行うDANCEチームとともに、精力的に活動しています。


さっぽろ・だんす・これくてぃゔ 発足二年目に思うこと

ディレクター 羊屋白玉

ひとりの天才振付家がいて その下にダンサーが控え 振り付けられるという時代はもう終わりました と私には思えます。

しかし作品やスタイルの再生産は ダンスが歩きつづけるための両足を鍛えてゆくという意味もあるとおもいます。

先日選挙がありましたが 現代国家はもはや政策をどうこうしてあらたまるような社会じゃない 賞味期限は切れていると思えました。

ダンスも同様 賞味期限切れを見直すこと 食事が作られる台所を見直すように ダンスが作られる環境も見直す。 

その過程に クリエーションや 今まで知らなかった社会の萌芽があるのではないか

例えば ダンサーや振付家は 知的労働者であること 労働者であることを認められるような環境と社会をつくること。

その始まりは ただの人の集まりの中に 豊かで刺激的な小さな集まりの人と人の隙間に隠れていると思います。

<羊屋白玉(Shirotama Hitsujiya)プロフィール>

 

「指輪ホテル」芸術監督。演出家、劇作家、俳優。

2001年ニューヨーク同時多発テロのさなか、ニューヨークと東京をブロードバンドで繋いだ同時上演以降、北米、ヨーロッパ、南米などでのツアーが続く。

国内では、2013年より、札幌国際芸術祭や瀬戸内国際芸術祭など、都市や自然の中で、その土地の人たちと恊働し、サイトスペシフィックな作品を手がけており、人や物や街など、あらゆる現象の看取りや喪失、目に見えない境界などに関するネガティブなテーマの取り組みを演劇を通して生成している。同年、アジアと女性と舞台芸術の通奏低音を担うべく亜女会を設立。2006年、ニューズウイーク日本誌において「世界が認めた日本女性100人」の一人に選ばれ、表紙を飾った。2016年トヨタコレオグラフィーアワードゲスト審査員。AAF戯曲賞審査員。女子美術大学講師。

Photo by 下川原毅